顔のたるみを対策する
実年齢よりも老けて見られる原因として、たるみとともにしわの問題もあります。しかしたるみとしわを比較すると、たるみ対策の方に力を入れた方がいいでしょう。たるみがほかの肌トラブルの大元になっていることが多いからです。
たるみは頬や首など、いろいろな個所で起こりえます。このたるみをそのまま放置してしまうと、しわやほうれい線の原因となる恐れがあります。つまりたるみケアを適切に行わないと、どんどん更けて見られてしまうという悪循環に陥りかねないのです。アンチエイジングはたるみケアが基本、このように考えた方がいいでしょう。
そしてたるみケアは、自分でもある程度対処できる可能性のあるものです。マッサージをはじめとして、家事や仕事などで忙しい方でも毎日続けられるようなケア方法もあります。自分でできるところから始めていって、たるみを可能な限り解消していく、見た目を若々しく見せてみるといいでしょう。
肌のハリの減少
顔がたるんでしまう原因として大きいのは、肌のハリが失われてしまうからです。もっと具体的に言えば、肌に含まれているコラーゲンやエラスチンの減少と言えます。
コラーゲンはクッションのような物質で、肌の弾力に欠かせない存在です。エラスチンはこのコラーゲンを支える役割を担っています。そのほかにもヒアルロン酸という保水力に優れた成分を蓄える重要な役割もあります。
コラーゲンやエラスチンは年齢とともに減少していきます。そのままにしているとハリが失われ、肌が垂れ下がってしまうでしょう。ですからある程度の年齢になれば、外部からコラーゲンやエラスチンを補っていく必要があります。
表情筋の衰え
たるみの原因として表情筋の衰えも考えられます。皮膚の奥には表情筋と呼ばれる筋肉があり、もしこの筋肉が衰えてくると、皮膚を持ち上げる力が不足して、たるみにつながってしまうのです。
表情筋の衰えは基本的にほかの筋肉と一緒で、筋肉を使っていないことが原因です。日常生活の中で表情筋を意識して動かしてみる、豊かな表情を作るように努めることで、表情筋の衰えを防げます。
筋肉は一般的に年齢を重ねるとどんどん衰える傾向があって、表情筋も例外ではありません。だいたい40歳を過ぎてくると筋力は衰えていってしまうと言われています。特に40歳前後の方でたるみの気になる人は、表情筋を意識してこまめに動かすことが大事です。
姿勢の問題
たるみが気になる人で、普段自然に猫背になっていませんか?この猫背もたるみの原因となっている可能性があります。
背中が丸まっていると、顎が突き出るような形になります。この顎を前に突き出した状態を続けていると、首の後部の筋肉が収縮しがちになってしまうのです。すると後頭部の周辺の筋肉から顔にかけて下に引っ張られやすくなります。その結果、顔全体のたるみの要因となるわけです。
特にデスクワークで長時間パソコンの画面に向かっていることが多い、スマホを長時間操作する人は猫背になりやすいですから注意しましょう。そのほかにも、座っているときに頬杖をついているとたるみにつながりやすいと言われているので、その点も注意が必要です。
顔のたるみチェック
顔のたるみをチェックする方法は、鏡で自分のことを見るのが手っ取り早いでしょう。そのほかに日常生活を見ると、顔のたるみの起こりやすい人かどうかも判断できます。
まずデスクワークをしている、パソコンを長時間使っている人は注意が必要です。また座るときの癖のある方もたるみ予備軍と言えます。自然と足を組んでしまう、頬杖を浮いている人も注意が必要です。さらに食事をしているときに片方で食べ物を噛むことが多い方もたるみリスクは高いです。
睡眠時間はどうでしょうか?慢性的な睡眠不足の状態の人は要注意の部類に入ると思った方がいいでしょう。また眠るのが深夜0時以降、夜更かしをすることも多い人も早めにたるみ対策を進めた方が安心です。
たるみの対策
上で紹介したたるみチェックで、思い当たることがたくさんあった、鏡を見たところたるみが見つかった、なにか二重あごになったような気がする場合でも、対策を適切に講じればリカバリーできる可能性はまだあります。そこで、ここでは具体的なたるみ対策の方法について紹介します。
たるみは美容クリニックで治療を受ければ、快方に向かう可能性は十分あります。クリニックに通わなくてもエクササイズを続けることで、徐々にたるみを少なくすることも可能です。
クリニックでアンチエイジングケア治療
クリニックなどの医療機関でたるみ治療を行うのは有効な対策です。医療の専門家が適切な治療をするわけで、高い効果が期待できます。美容皮膚科のようなクリニックであれば、たるみ治療に対応しているはずです。
例えばEMSという医療機器があって、表情筋に電気刺激を与えられます。この刺激で低周波治療のように筋肉を強制的に動かして、筋肉引き締め・顔のたるみ解消につなげていきます。
また糸を使って皮膚を持ち上げることでたるみを解消する、リフトアップ術を採用しているクリニックもみられます。こちらは施術を1回受けただけで十分な効果を実感できるでしょう。極細の針を使って持ち上げていきますので、傷跡の残る心配もないです。
表情筋エクササイズで顔を引き締める
皮膚の土台にある表情筋を鍛えれば、肌を支える力もアップします。その結果、皮膚を持ち上げる力も回復してたるみを解消できる可能性があります。そこで表情筋を鍛えるエクササイズがネットや雑誌などでもしばしば紹介されています。
そのほかにも日常生活で、あえて感情をより表に出すように大げさな表情をするように意識することも大事です。話をするときも普段から口を大きく開けて話すようにすれば、表情筋もより動かせるようになります。
顔のたるみに効果がある簡単な運動その1
すぐにできるエクササイズの方法は3ステップです。
- まず鏡の前に立って、背筋を伸ばしてあごを引きましょう。
- 続いて口角を引き上げるような感じで、作り笑いをしてみます。
- そしてその笑顔の状態を数秒キープします。
この3ステップだけでも十分表情筋を刺激可能です。これだけのエクササイズでも口周りの筋肉を十分鍛えられます。口元のたるみや二重あごに対して効果的なので、このような問題で悩んでいる人はさっそく実践してみましょう。
顔のたるみに効果がある簡単な運動その2
目元の周辺にたるみがあって悩んでいる人は、目元の筋肉を意識して動かす習慣をつけるのがおすすめです。
- そのためには、まず眉を持ち上げた状態にして、目を見開いた表情にします。
- この状態のままで、下まぶたを閉じたり開けたりしてみましょう。
こうすることで目元の筋肉を鍛えられ、たるみを解消する効果が期待できます。
このエクササイズを行う際には、鏡で見ながら行うのがおすすめです。もし誤った方法でエクササイズを続けると、かえって目元のしわを増やしたり深くしたりする原因になりかねないからです。しわができていないか確認しながら、上で紹介したエクササイズを続けましょう。
顔のたるみに効果がある簡単な運動その3
頬のたるみが起きると、ほうれい線が目立ってしまいます。これを解消させるエクササイズは、「あ・い・う・え・お」という口の動きを行う方法です。ただ普通にこの発音をするのではなく、1文字ずつ区切るようにして、いつもよりもしっかり動かすようにエクササイズすることです。
こうすると頬の表情筋をしっかり鍛えられます。また声を出してこのエクササイズをすると、話し方もきれいになって一挙両得ですね。
顔のたるみを消すメーク術
先ほど紹介したクリニックの治療やエクササイズなども効果はありますが、即効性はないかもしれません。「今すぐこのたるみを取りたい!」と思うのであれば、メイクでごまかす方法がありますので以下で詳しく見ていきます。
まずは基本的なことから
たるみを隠したいと思うと、とかく厚塗りになりがちかもしれません。しかしたるみ隠しのためのベースメークは厚塗りを避けることが基本です。厚塗りしてしまうと、たるみで垂れ下がっているところがよれてしまって、かえって強調しかねないからです。
特にほうれい線や目元のようなたるみの気になるところは、むしろファンデーションをできるだけ薄く塗るように心がけましょう。また乾燥するとよれやすくなりますから、保湿ケアを常日頃から怠らずに行うことも大事です。
目元のメイク術
アイメイクを目立たさせることで視線を上部に集め、たるみをカムフラージュする方法は有効です。そのためにはゴールドや淡いイエローの入っているようなアイシャドウを使ってみるといいでしょう。細かなパールの入っているもので目元を際立たせてもいいでしょうし、若い方ならラメの入っているものを使ってもいいかもしれません。
一方でアイライナーはふと目にしっかり入れるといいです。そうすればくっきり目元になって、たるみをカバーしてくれます。
唇のメイク術のポイント
たるみのためのメイク術で一見関係ないような唇も、実は重要です。口角をあげるようなメイクを心がけるのがおすすめです。
そのために実践してほしいメイクが、コンシーラーを使って口角の下の影の部分を消してしまう方法です。コンシーラーは明るめのものを使用して、リップライナーで口角をあげるような感覚で輪郭を描くと、ほうれい線が目立ちにくくなります。若く見られるだけでなく、表情が明るくなって印象もアップするはずです。