蒸し生姜で身体を温める健康法

生姜(しょうが)は、「生」と「蒸す」で異なります。それは成分の違いです。ショウガオールという成分名ですから、すべての生姜に含まれているように思いがちですが、実は生の生姜に含まれていません。

生の生姜を100度以下の温度で蒸すと、生の生姜に含まれるジンゲロールが変化してショウガオールになります。辛み成分のショウガオールは胃腸を刺激して、深部に熱を作り出し、身体を温めてくれます。

漢方薬には、生姜を乾燥した生姜(しょうきょう)と生姜を蒸乾(蒸す・乾燥)した乾姜(かんきょう)があります。蒸し生姜とは乾姜のことです。主に、血液や水分の循環を促します。ですから、温まるはずです。

蒸ししょうがの作り方

蒸し生姜(しょうが)は、家庭用の蒸し器で簡単に作れます。まず、生の生姜をしっかり洗います。次に、生姜の筋(繊維)に逆らわないよう1mm~2mm幅にスライスし、蒸気が上がる蒸し器に並べます。

生姜を蒸すと、レモンのような香りがします。さらに、30分ほど蒸すと、甘い香りに変わります。それが蒸し上がりのサインです。そこで火を止めます。蒸し上がったら、天日か室内で乾燥させます。

シリコンスチーマーなら超簡単ですよ。100均のシリコンスチーマーでも、電子レンジの中で蒸し器の状態を再現できます。作り方ですが、蒸すまでの下処理は同じです。

スライスした生姜をシリコンスチーマーに並べ、500Wの電子レンジで10分前後加熱すると甘い香りがします。生姜の水分が抜ければ、加熱終了です。後は、カラカラになるまで干すだけです。

蒸し生姜はガラス容器かビニール袋で保存します。常温保存3カ月が消費期限と覚えましょう。

蒸し生姜を効果的に食べる方法

蒸し生姜は、フードプロセッサーやミキサーでパウダー(粉末)にすると、使い勝手が倍増します。

食べ方ですが、生姜を使うお料理なら、何でも使えます。生姜焼きや炒め物はもちろん、うどんやそばの七味代わりにもなります。「永谷園生姜部」では、蒸し生姜の温めを最大限引き出す料理として、水炊き生姜鍋や生姜サムゲタンなどを推奨しています。

おいしい蒸し生姜のレシピなら、クックパッドや楽天レシピを参考にしましょう。毎日なら、紅茶のレモン代わりに蒸し生姜がおすすめです。紅茶ポットの中に蒸し生姜の粉末を一つまみです。ハチミツ入りの生姜湯もありですね。

ただし、食べ過ぎには注意しましょう。刺激が強く、胃腸に負担をかけます。1日に摂取する目安は2g~3gです。

蒸ししょうがの健康

生の生姜(しょうが)が持つ作用を20倍に高めたのが蒸し生姜です。蒸し生姜は漢方薬の「乾姜(かんきょう)」ですから、優れた健康食品と言えます。

辛み成分のショウガオールで胃腸を刺激すると、血流が活発に働き、体の中から温熱を作り出します。血流がよくなると、月経不順や生理痛の悩みも和らぎます。

身体を芯から温める蒸し生姜をしっかり摂れば、体温を1度上げることも可能です。身体を芯から温めることができるので、冷え性の改善につながり、代謝力や免疫力がアップします。

代謝力がアップすれば、ダイエットに期待できます。免疫力がアップすれば、風邪など病気を予防も期待できそうです。

冷えに期待できる

体温が1度下がると、免疫力が約60%ダウンすると言われています。そのため、身体が冷えると、風邪をひきやすくなります。冷えは万病の元です。

冷え性の改善とは生活習慣の改善と食習慣の改善を指します。医師が処方する漢方薬にも冷えを改善する成分が含まれていますが、蒸し生姜にも温め成分が含まれています。

蒸し生姜の温め作用は酢生姜の約10倍といわれています。蒸し生姜を毎日食べ続けると、平均体温が約1度高くなることを期待できます。冷え冷えした日常生活から解放されます。冷えを原因とする様々な体調不良も和らぐことでしょう。

もちろん、蒸し生姜の作用を弱めるので、夏野菜など身体を冷やす食品は控えてくださいね。

ダイエットにも

蒸し生姜(しょうが)の辛み成分ショウガオールには脂肪燃焼効率を高める力があります。

九州大学健康科学センターの斎藤篤司准教授によると、蒸し生姜を食べる前と食べた後では脂肪燃焼効率に1.5倍の開きがあるそうです。つまり、蒸し生姜を食べると、脂肪燃焼効率が1.5倍に高まるわけです。

ショウガオールの身体を温める力は、体重を減らす力を秘めています。ですが、蒸し生姜を食べるだけでは期待できません。食べた後に身体を動かさないと、脂肪が燃焼しないからです。

30分後に通勤、買い物、家事など適度に身体を動かすようにしましょう。

むくみに

20代~50代の女性の約6割がむくみに悩んでいます。むくみとは、腸の血流が悪くなり、余分な水分の排出ができずに体内に貯まる症状です。女性は冷えやすく、むくみやすいのです。

むくみの原因は、「腸冷え」ですから、腸を温めなければなりません。

蒸し生姜のショウガオールは腸の周りにアミノ酸を集め、2つ以上のアミノ酸が結合した成分「ペプチド」を生成します。ペプチドは血管を拡張し、血流に働きかけることで、腸を温める作用があります。

蒸し生姜は生の生姜と比べ、ペプチドを生成するショウガオールを約400倍も多く含みます。蒸し生姜は、血流の滞りと腸冷えを癒してくれます。

パウダータイプもある

手作りの蒸し生姜にひと手間をプラス。フードプロセッサーやミキサーで粉砕すれば、パウダータイプのでき上りです。

パウダーにするだけで、使い方は無限大です。メニューのバリエーションが広がります。いつもの生姜焼きに蒸し生姜をプラスすると一味違います。豚肉に蒸し生姜で下味をつけるのがポイントです。

紅茶や昆布茶に入れてもいいですし、お味噌汁やスープに入れるとアクセントになります。朝の卵かけご飯に混ぜてもおいしいですし、市販のふりかけに混ぜてもおいしいです。ジンジャークッキーやパウンドケーキなどスィーツにも使えます。

身体を温め、お腹を満たしてくれます。

国産100%蒸し生姜粉末

「国産100%蒸し生姜粉末」は、「おばあちゃんの原宿」巣鴨にある老舗お茶屋さんの国産蒸し生姜粉末タイプです。

熊本県産の国産生姜を使用し、30分間しっかり蒸した後、じっくり低温乾燥し、パウダーにしています。生姜の臭みがなく、風味や辛みを強く感じます。もちろん、粉末ですから、生の生姜やチューブの生姜より日持ちします。賞味期限は製造日より約12カ月です。

販売者は巣鴨のお茶屋さん「山年園」(東京都豊島区)、内容量は1袋45g、価格は1700円(税込)です。公式通販サイトから購入すると、送料無料です。

国産黒蒸し生姜粉末

「国産黒蒸し生姜粉末」は、創業1925年の生薬メーカーが作る黒蒸し生姜(乾姜)の粉末タイプです。

90年以上の歴史に培われた生薬を見る「厳しい目」が国産生姜を厳選しています。

その新鮮な生姜をじっくりと20分以上蒸して、乾燥させたものをパウダーにしています。生姜の匂いが苦手な人や辛みが苦手な人に適しています。

販売者は小川生薬(徳島県三好郡)、内容量は1袋60g、価格は1512円(税込)、送料は650円(税込)です。

高知県産乾燥粉末しょうがパウダー

「高知県産乾燥粉末しょうがパウダー」は、生まれも育ちも「高知県」です。

生姜の生育から、選別、蒸気殺菌(蒸し工程)、乾燥、粉末までの工程を経たウルトラ生姜パウダーです。ウルトラ生姜は香りと辛みが生きています。

販売者はヘルシーカンパニー(広島市安佐南区)、内容量は1袋100g(計量スプーン入り)、価格は1155円(税込)です。3個以下はメール便、4個以上は宅配便になりますが、いずれも送料無料です。

みらいのしょうが

「みらいのしょうが」を販売するタマチャンのネーミングはお母さんの実名です。自然食品の販売を通じて、「ニッポンのおかあちゃんになりたい」をスローガンに立ち上げた通販ショップです。

宮崎県産と鹿児島県産の黄金生姜と熟成黒生姜をブレンドしています。

1袋70gの中に1kg分の黄金生姜を凝縮。確かに、「未来の生姜」です。風味と辛み、栄養が違います。しかも、完全無添加・無着色です。

販売者はタマチャンショップ本店(宮崎県都城市)、内容量は1袋70g、価格は1490円(税込)です。送料はエリアで異なります。

BLACK GOLDEN GINGER

「BLACK GOLDEN GINGER」は、鹿児島県大隅半島産「黄金生姜」を蒸してから熟成し、さらに乾燥させた蒸し黒生姜をパウダーにしています。

原料の黄金生姜は鹿児島県大隅半島で有機栽培を志すプラチナファームが無農薬で育てた希少価値の高い生姜です。最良の黄金生姜に「熟成」という工程を加え、その成分を最大限まで引き出しています。

刺激的な辛みと芳醇な香りが身体を温めてくれます。

九州よかど市(鹿児島県鹿屋市)のオリジナルで、内容量は1袋30g、価格は1446円(税込)です。送料はエリアで異なります。